吃音症(どもり)の2つの原因

どもりの原因には様々な説がありますが、 未だに不明な部分が多く、はっきり解明されていないのが実情ですが、 ここでは大きく2つに分けてその説を取り上げてみます。

精神的原因

一つには、ストレスなどの精神的な問題が原因と言われています。 特に幼児の場合には、言葉を覚えたばかりで上手くしゃべれず「あ、あ、あのね」 というように連続して話す症状が起こりますが、 幼児の際に、話すことに対してプレッシャーやストレスなど精神的ダメージを受けたりすると どもりを発症しやすくなります。

この場合、家族や特に母親はどもりの元凶であるかのように言われています。 子供のどもりにいち早く気付くのが母親であり、その母親の接し方が悪かったというものですが、 それは決定的などもりの原因にはなりません。

母親が気づいたときにはどもっていたとか、話始めたときにはどもっていたなど、 どもりが生まれつきのものじゃないかという説もありますし、 どもりの人がいる家系には、どもりを発症する確率が高いので、 遺伝するという説もあるぐらいです。 しかし、現在ではどもりが遺伝との因果関係があるかどうかというのは 明確にはされておらず、あくまでも仮説に過ぎません。

また、よく「緊張してどもる」と思われがちですが、 そうではなく「どもるから緊張する」ことになります。 大半の方が幼少期に受けた周囲からのプレッシャーなどのストレスによる影響が大きく、 そして上記のように他への影響もありますから、 どちらにしてもどもりは早期に対処した方が良いのです。

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肉体的原因

もう一つの原因としては、神経や筋肉の異常、聴覚の異常などのように 肉体的な原因によるものと言われています。 神経や筋肉の異常がどもりの原因になっていると、 自分の頭で思い描いた通りの音が出せずその結果として吃音になります。 脳で正しく命令を出しても、その通りに体が動かないのがこのタイプです。

「聴覚機能不全」などの聴覚の異常が吃音の原因の場合には、 自分の発する音声を正しく認識していないために、どうしても他人からすると聞き取りづらい発音になってしまいます。 耳で確認して調整する作用がうまく機能していない点が問題です。

また長年の癖によって、どもる習慣が身についてしまっていることが 吃音の原因になっているケースもあり、悪癖を抜けば大きな改善が見られる場合もあるため、 脳に新しい習慣を植え付ける必要があります。

また男女でどもりの割り合いが異なり、統計的に男子の方が多いということです。 女子の方がどもりが少ない理由は、発達が早く、胸式呼吸に移行するのも 男子よりも早いことが一つと言われています。 その他にも神経系統の成長や発達が男子の方が遅いという説も原因としてあげられています。

このようにどもりには様々な原因があり、どれか一つだけが作用しているわけではなく、 複合的に作用してどもりが発生している可能性を考慮して、治療法についても考えていかなくてはなりません。

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